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経営のお話し
本当の節税とは

1.まずは経営の基本から
2.いかにして売上を伸ばすか
3.資金繰り地獄からの脱出法
4.本当の節税とは

節税とは税法の範囲内で納税額を少なくするテクニックのことです

以下は、会計事務所のホームページなどで多く見られる一般的な節税方法に対する私なりの考えです。

■課税の繰り延べ、つまり利益の繰り延べです。

利益を当期から翌期にまわすことで当期の納税を次期に回すわけです。結局支払う金額は同じなわけでネガティブなものとしてとらえがちですが資金繰りの観点から効果的とも言えます。

■今期も増益が見込まれるので役員報酬を増額した。当然所得税とのバランスも考慮しますが、不測の事態に社長の個人資産が出動することを考えると、「儲かっているときに社長の報酬を上げる」という考え方もありかと思います。(もちろん合理的理由も必要です)

■これもある意味利益の繰り延べですが、全額損金で落とせるの役員退職金目的の生命保険で、解約返戻金のあるものです。この返戻金が不測の事態の簿外資産となるわけです。 結局支払額のほうが節税額より多いのだから「節税ではない」という考えもあります。 短期的はおっしゃる通りです。でも生命保険は、社長に万が一のことがあった場合、経営悪化で倒産の危機に立たされた場合これらリスクに備え、緊急時の資金確保に役立つ側面もあります。
ポイントは

  1. 目的別に解約返戻率のピークをどこに設定するのか
  2. 解約のタイミングを誤らないようにすること

言うまでもありませんが過剰利用は逆に資金繰りを圧迫させますので、加入の前に必ず税理士に相談してみてください。

■ 税額控除の活用(IT投資減税、試験研究開発費)
日常の細かい節税も大切ですが、会社の継続・成長を考えた場合、将来の第二第三の事業の柱となっていく分野にお金を投入するべきです。さらにこれが「税額控除」として節税にもつながるのですから。地方の零細企業からオンリーワンの技術が生まれることがよくあります。 私の知る社長さんも本当に熱心に勉強し研究しておられます。既存をすべて捨ててまでとは言いませんが、これから生き残る、成長する会社はやはり今ここにお金をい注いでいる方々なのかもしれません。

今期予想以上に利益が出てしまった

売上・利益計画をたてているにもかかわらず期末の追い込み期にかけて大きな受注がはいりそうだ(ありがたい話です)。このままだと納税計画も大きく修正しなくてはならない。 こんな時、すぐに思い浮かべるのが、短期前払費用の活用。 つまり家賃・地代・利息・保険料・リース料の支払い方法をこれまでの月払いから年払いに契約変更する。これによって当期支払った年払い分が一括損金でおとせる(しばらくは継続する必要があります)。もっともこれも、すでにお話した課税の先送りです。

こんなときこそ、無駄づかいによる節税を考えないで、 近い将来どうしても必要なもの、増収・投資対効果が高いものにお金を使いましょう。 ハードディスクの増設、システムの導入、自社サイトの作成、既存受注サイトのリニューアルなど内部コストの改善や将来の増収につながるものをそのタイミングに利用しましょう。 さらに「中小企業等投資促進税制」による特別償却や税額控除も活用のチャンスです。

以下は将来のリスク、またあらかじめ支出が想定されるものに対して備えることができ、かつ全額損金によって節税にもなるものです。

■特定退職金共済制度
従業員の退職金はいずれ支払わなくてはならないものです。会社の退職金規定にもよりますが、10年以上の勤続ともなりますとそれなりの金額が想定されます。毎月各人の積み立てを行い、これがすべて損金処理できるのがこの制度です。

■中小企業倒産防止共済
掛け金は全額損金で、取引先倒産等の場合、最大で掛け金の10倍までの範囲で無担保・無利息の融資が可能となります。

■小規模企業共済
小規模の個人事業主や従業員20名以下の経営者が個人で加入するもので、毎月一定の掛け金を支払いこれが事業廃止や退職時に一括または年金にて受け取れるというものです。 ポイントはなんと言って支払額が所得税の「課税所得額から控除できる」ことです。 例えば掛け金と同額の役員報酬を上げた場合、個人の税負担が増えると思われますが、支払った掛け金は全額所得控除されるわけで、その結果「行って来い」となり税負担は変わらないのものとなります。もちろん支払った掛け金はしっかりと共済として預金ができているわけです。しかも会社としては役員報酬の増額分節税ができているわけです。

個人事業主、法人なりを検討されている方

これまで個人事業主であった方が法人化した場合、これからは会社から給与をもらうことになります。給与にはサラリーマンの必要経費的な「給与所得控除」が認められます。 今法人税がなかったとして、この給与所得控除の恩恵による所得税額と個人事業主の場合の所得税額の比較・バランスが法人なりのタイミング・分岐点となります。 もう1つ法人化のメリットとして消費税があげられます。 資本金を1000万円未満とすれば設立より2年間は免税事業者となることができます。 またこの2年間の猶予を最大限2年間使い切るには、設立期が丸1年となるような決算期を決めることも重要なポイントです。 個人事業主の方でよく見受けられるのがパート・アルバイトへの給与の取り扱いです。 消費税額を圧縮したいために(給与は消費税の計算上「不課税取引」として仕入税額控除になりません)雇用形態を請負に切り替えて外注費として処理(これにより仕入税額控除が増え消費税の圧縮可能)するわけです。 税務署も非常に目を光らせる部分です。 これまで社員だった人を、その実質がないのに外注に切り替えると、否認された場合に事業主、外注者ともにダブルのダメージがありますので要注意です。 どうしても外注にしたい場合は判断要素となる基準に対応させる必要がでてきます。 税理士に必ず相談してみてください。